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資料:庄司委員

○庄司委員

 もし5分になったら遮ってください。箇条書き的に考えたのですけれども、今後の社会的養護の基本的方向というところでは、やはり今もう危機的な状況にあると思います。その認識を共有することが必要です。先ほどのご説明にもありましたが、制度・対策はそれなりに進んできています。むしろ非常に早く動いている分野だと思います。しかし進んでいるという実感が持てない。やはり根本のところでもう少し対策を考えないといけないのではないかと思います。

 それから(3)の社会的養護の理念の明確化ということでは、保護・養育・自立支援と言われていますが、欧米では継続性、パーマネンシー、アタッチメントという言葉が使われています。今の時点で家庭的養護優先の原則ということを打ち出していいのではないか。これはすべて里親委託にするというのではなく、すべてのケースについて里親委託の可能性を検討する。例えば援助指針を立てるとき、あるいは自立支援計画を見直すときに、里親委託の可能性を検討して、児童相談所・施設の職員に里親委託の意義を認めてもらうということが必要ではないかと思います。

 それから施設の機能との関係で、施設体系を検討することが必要だと思います。

 それから何よりも、やはりお金のかからない制度をつくるのではなくて、必要なお金をかけていくということが不可欠で、これは専門ではないのでわからないのですけれども、社会保障給付費の児童家庭分、例えば資料5の2ページの右下に関連予算の推移があって、増えているのですけれども、もともとが少ないのではないか。それに関係して、コスト論と言っていいのでしょうか。そういったことを考える必要があるのではないか。医療経済学という分野があると思うのですけれども、福祉ではどうなのでしょうか。例えば喫煙率を高めると医療費がどうなるとか、そういった話があるわけですが、子どもの分野では、ケアにかける費用と、社会的自立後のその人の状況によって、社会が担う経済的負担がどう変わるかを検討する必要があるのではないかと思います。具体的には施設と里親を比べると、ヨーロッパでは施設養育の方が3倍かかると言われています。

ただこれにはソーシャルワーカーなどの間接経費も考えなければいけないのですが。もっと子どもに投資するということと、投資の仕方を考える必要があると思います。

 それから2の拡充方策ですが、その二つ目の丸の将来予測を踏まえた社会的養護体制の整備のあり方で、多分、養護児童の増加は考えられると思いますが、今のままの施設、里親でいいのか。一つは入所型ケアと在宅ケアの中間的なケア。入所か在宅かではなくて、在宅の場合には例えば週1回のカウンセリングやプレイセラピーが行われればよいほうだと思いますけれども、通所型のケア、デイトリートメント、デイケアというあり方が、情緒障害児短期治療施設では通所が認められていますけれども、そういったことの充実が必要ではないか。それと奥山委員が一時保護所のことを言いましたが、短期集中ケアも、要保護児童はすぐ施設に、そしてずっとというのではなくて、保護された時点で児童精神科、情緒障害児短期治療施設あるいは一時保護でのアセスメント、あるいは治療も含めていく。こういうケースを全部、施設か里親かというと、膨大な数になっ
てしまうと思いますので、こういった中間的な、あるいは短期集中ケアで対応できる部分があるのではないかと思います。

 それから大きい3の(1)です。多様化というお話がありましたけれども、里親のメリットの一つは、多様性に富んでいることです。ただ里親のパイが小さいという問題がありますけれども、いろいろな里親がいて対応できる可能性を持っていると思います。里親制度を拡充するために系統的な周知、それからやはり里親だけを増やすという考え方はそれ自体がおかしいのであって、地域における子育て支援を充実させていく中で里親も増えていくものだと思います。そういった意味では、ファミリーサポートセンター事業の充実が期待されます。この一歩先が短期の里親となるかと思います。それから里親を増やすためには里親だけ増えればいいのではなくて、児童相談所が併せて充実していかないと不調ケースが増えると思います。

 それから次のページで、科学的根拠に基づくケアモデルです。今EBMということが言われていますけれども、福祉の分野がこれに追われ過ぎているのではないか。例えば厚生科学研究でも、初年度から原著論文が幾つあるかということを聞かれたりするのですが、それは医学モデルであって、福祉に合った研究の進め方を考えていく必要があると思います。EBMからプラクティス・ベースド・エビデンスへという言葉をどこかで読んだことがあるので、そのような発想が必要かと。それから自立支援については、フェアスタートということを提案したい。榊原委員がチャレンジすらできないとおっしゃ
いましたが、社会的自立に至る時点で、家庭に育った子どもとの格差があまりに大きいのではないかと思います。スタートする時点では、差がないような状態に持っていくことが必要ではないかと思います。とりあえず以上です。

○柏女座長

 ありがとうございます。それでは松風委員、お願いいたします。

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